安藤大尉、栗原中尉、そして石原莞爾は、再生プロジェクトの指示のもと、コンピュータ『シンデレラの靴』がつくり出す時間の狭間で「再生」された過去をなぞり歴史を「確定」してゆく作業にとりかかる。<br />だが、3人の胸の内には、異なる決意があった。<br />錯綜する時間、空間、それぞれの思惑。<br />「二・二六事件」という歴史の事実に材をとり、自在な筆致で想像の極限を描くSF長編。<br />