演劇祭の舞台装置を描くため、高校美術部の先輩、香澄の家での夏合宿に誘われた毬子。<br />憧れの香澄と芳野からの申し出に有頂天になるが、それもつかの間だった。<br />その家ではかつて不幸な事件があった。<br />何か秘密を共有しているようなふたりに、毬子はだんだんと疑心暗鬼になっていく。<br />そして忘れたはずの、あの夏の記憶がよみがえる。<br />少女時代の残酷なほどのはかなさ、美しさを克明に描き出す。<br />