小説家・楠三十郎は『テレビ麻布』開局30周年記念のドキュメンタリー番組のレポーターとして南極に行ってほしいとのオファーを受けた。<br />経由地、チリのプンタアレナスで、ある少女からクリスマスプレゼントとして大きな鳥かごをもらうが、中にいたのは皇帝ペンギンの雛。<br />どうやら南極に帰してほしいということだった。<br />そしてペンギンとの悪戦苦闘の旅が始まった――。<br />軽妙な筆致で‘生きること’の尊さを描く。<br />三千綱ファン待望の感動長編。<br />