悪寒
大手製薬会社「誠南メディシン」に勤める藤井賢一は、会社の不祥事の責任を一方的に取らされ、東京から山形の片田舎にある関連会社「東誠薬品」に飛ばされた。
それから八か月ほど経ったある夜、東京で娘・母と暮らす妻の倫子から、不可解なメールを受け取る。
〈家の中でトラブルがありました〉すぐさま倫子に電話をするが、繋がらない。
その数時間後、賢一の元に警察から電話が入る。
「藤井倫子を傷害致死の容疑で逮捕しました」。
妻が殺した相手は、賢一にとっては雲の上の存在、「誠南メディシン」の常務、南田隆司だった――。
賢一の単身赴任中に、一体何が起きていたのか。
その背景には、壮絶な真相があった。
絶望の先にある愛を信じられるか――。
『代償』で話題沸騰の著者、渾身の長編ミステリ。
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