死ぬほど愛した男が、逃げてゆく。<br />この愛を失うなら、本当に死のうとすら思った――。<br />求めれば求めるほど、遠くなる愛、つのる欲望。<br />恋に溺れる女の心と体を描いた表題作「凍った蜜の月」ほか全6篇。<br />からだの内に「月」を抱えて生きる女たちの、どうしようもない思いと、満ちては欠ける「月」のように、はかなく変化する男と女の関係を、エロティックに描いた短篇集。<br />