応仁の大乱の余燼消えやらぬ室町期。<br />弱冠21歳で駿河・今川家の家督争い仲裁に乗り込んだ伊勢新九郎盛時。<br />彼こそがのちの伊勢早雲庵宗瑞その人である。<br />管領職・細川政元の助力を得て内紛を収めた盛時は、公方の側近にまで登りつめる。<br />だが政争に敗れ、駿河に下向。<br />これにより波瀾の宿命は、彼を小田原城奪取、伊豆平定へと導いてゆく――「乱世の梟雄」と呼ばれた早雲像を覆す超絶怒涛の歴史巨編。<br />