意識のリボン
「幸せな、愛されていたときばかりではないんだ。
しかしそれは落ち込むようなことではない。
人間は浮き沈みがあってこそ、深く学び、深く輝く。
」(「意識のリボン」より)。
母親を亡くした二十代の「私」は、「絶対に長生きするからね」と父に誓ったのに、交通事故に遭ってしまう。
激痛の嵐の中、目を開けると二メートルほど下に自分の身体を見下ろしていて……。
表題作ほか、姉妹、妻、母親――様々な女たちの視線から世界を切り取り、人生を肯定するあたたかさを感じさせる。
綿矢りさが愛を込めて描く、全八編の短編集。
少女も、妻も、母親も。
女たちはみんな、このままならない世界をひたむきに生きている。
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