嘉永6年、黒船来航に揺れる江戸。<br />木更津の薪炭問屋の娘おきょうは、深川の材木商との談判のため単身江戸へ向かうが、警戒を強める船番所に留置されてしまう。<br />彼女の危機を救おうと、密かに想いを寄せる仙之助をはじめ、男たちが動き出す。<br />騒動に乗じて悪事を企む者たちも現れ、事態が複雑化する中、若き二人の運命やいかに。<br />川面をはしる風のように、心に爽やかな印象をはこぶ傑作時代小説。<br />