カメラマンの高村は菊地に5万ペセタの貸しがあった。<br />日本の雑誌の依頼でスペインの農村地帯を撮影旅行した時、現地スタッフだった菊地は、10万のギャラの半分しか払わなかった。<br />残りのギャラをもらうべくセビリアのホテルを訪ねた高村に、菊地は‘アメラダのマキに会え!’のメッセージを残していた。<br />マキは日本人娼婦だったが、ふたりは何者かに狙われ、必死の逃亡を続ける……。<br />スペインの闇をさまよう男と女の愛と意地。<br />叙情溢れるハードボイルド!