人材派遣会社を営む紀ノ川由希子は42歳、独身。<br />恋人には妻子がいる。<br />愛しているのに、会えば会うほど飢えていく――そんな心の隙間を埋めるため、逢瀬の後はいつも派遣ホストを呼んでいた。<br />ある日、恋人が不慮の死を遂げた。<br />若い女をストーキングした挙げ句、歩道橋から転落したという。<br />彼がストーカー? 不審に思う由希子は、真相を探り始める。<br />男と女の欲望を精緻に描く、傑作長編ミステリー。<br />