大樹の前に、母方の叔父である零一が、十数年ぶりに現れた。<br />零一は、先代女将、つまり彼の母親が亡くなったことを知り、遺産の遺留分を請求するためにやって来たのだ。<br />大樹の手元にそんな大金があるはずもなく、支払うためには、土地建物――「ゆきうさぎ」を売却しなければならない。<br />途方に暮れる大樹をよそに、零一は連日、店に来て食事をしていくが……。<br />第6巻!