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蝶のゆくへ

旧仙台藩士の三女として生まれた星りょう(後の相馬黒光)。
その利発さから「アンビシャスガール」と呼ばれたりょうは、自分らしく生きたい、何事かをなしたいと願い、明治28年に東京の明治女学校へ入学する。
女子教育向上を掲げる校長の巌本善治は「蝶として飛び立つあなた方を見守るのがわたしの役目」と、りょうに語りかけた。
明治女学校の生徒・斎藤冬子と教師・北村透谷の間に生まれた悲しい恋。
夫・国木田独歩のもとから逃げたりょうの従妹・佐々城信子が辿った道のり。
義父の勝海舟との間に男女の関係を越えた深い愛と信頼を交わした英語教師のクララ・ホイットニー。
校長・巌本の妻であり、病を抱えながらも翻訳家・作家として活躍した若松賤子。
賤子に憧れ、その病床へ見舞いに訪れた樋口一葉……。
りょうが出会った、新しい生き方を希求する明治の女性たち。
その希望と挫折、喜びと葛藤が胸に迫る感動の歴史長編。




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