源氏物語を反体制文学として読んでみる
紫式部が『源氏物語』を書いた平安時代は、摂関政治(天皇に嫁いだ娘が男児を産むことで外戚として権力を得る)の全盛期にあった。
しかし『源氏物語』は天皇親政の時代を舞台とし、「源」という元皇族が活躍するストーリーだ。
摂関政治をあえて否定するという、いわばその時代の「反体制文学」として『源氏物語』は大ベストセラーとなり、多くの読者の支持を得た。
なぜ紫式部はそのような果敢な挑戦をしたのか。
紫式部が時代をどう感じ、またどのようなモチベーションで物語を綴ったのか。
独自の視点で鮮やかに描く、新しい『源氏物語』論。
【目次】まえがき――『源氏物語』の謎/第一章 紫式部と『源氏物語』/第二章 源氏一族の悲劇/第三章 摂関家の権威と専横/第四章 紫式部の出自と青春時代/第五章 紫式部の恋と野望/第六章 摂関政治の終焉/あとがき/主な参考文献
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