介護施設に入所中の父を支え懸命に働く亜紀と、権力者の父の元で安穏と暮らす健司。<br />二人の偶然の出会いと、亜紀の父浩介が偶然テレビに映った「死んだはずの男」湯浅を見たことから、運命は動き始める。<br />十数年前の湯浅の死に父の重治が関わっていたと知った健司は、亜紀と事件の真相を追うが、二人の前に公権力の壁が立ち塞がり……。<br />今の世に問う、渾身の社会派サスペンス! 第50回吉川英治文学賞受賞作!