中米にはびこる凶悪なギャング団「マラス」。<br />主力メンバーは、全身にタトゥーを入れ、殺人や恐喝、麻薬取引などの犯罪に手を染めている。<br />しかし、そこに関わる者の多くが、実はごく普通の青年だ。<br />悪行の数々は、極貧のもと、親に守られず居場所を失い、追い詰められるなかでみつけた‘生きる術’にすぎない。<br />残虐性ばかりが強調されてきた彼らの真の姿に迫る第14回開高健ノンフィクション賞受賞作。<br />