中学三年の祐人は、いつも薫、理奈、春樹とプラネタリウムのある科学館で過ごしていた。<br />宇宙に憧れる四人は似た夢を持ち、同じ高校に進む。<br />だが、月日が経ち、祐人は逃げた。<br />夢を諦めて町役場で働く彼は科学館を避け、幼馴染の三人をも避け続ける。<br />ところが、館長の訃報を受けて三人に会うことに。<br />そこで科学館の閉鎖を知り…。<br />瑞々しい筆致で描かれる青春群像劇。<br />第29回小説すばる新人賞受賞作。<br />