警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。<br />旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。<br />手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件への悔恨があった。<br />場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。<br />事件の真相、そして明らかになる事実とは。<br />安易なジャンル分けを許さない、芳醇たる味わいのミステリー。<br />