摂食障害気味の女性作家「私」のパソコンに日々残されている意味不明の文章=錯文。<br />錯乱した状態の「私」が書き残しているらしいのだが…。<br />関係を持った編集者の「彼」とその婚約者の「彼女」をめぐって、「私」の現実は分裂し歪んでいく。<br />錯文の意味するものとは。<br />錯乱した「私」は正気の「私」に何を伝えたいのか。<br />孤独と分裂の果てには何が待つのか。<br />著者の大きな飛躍点となった第三長編。<br />