腐れ縁の友人、結斗が「異世界に行きたい」と言い出した。<br />いくら天才的な頭脳を持ち、ついでに容姿にも恵まれた彼でも、まさか実現させるとは……! これまでも結斗が起こす騒ぎに巻き込まれてきた修は、目の前の現実を必死に否定した。<br />でも無理だ。<br />元の世界に戻るには、炎鍵(オーリン)という赤い石で神殿の封印を解かねばならないらしい。<br />思いのほか簡単に帰る方法がわかり、浮かれた修だったが――。<br />