古屋倫子、二十八歳。<br />旅行会社勤務。<br />独身、彼氏なし。<br />最近気になって仕方ないのは、卵子は老化するという事実。<br />その時限爆弾を解除する方法は、結婚以外にない──でも、結婚ってなに? 倫子は周囲の既婚者を見渡すも、結婚というものがますますわからなくなる。<br />そんな中、同僚の花蓮の結婚が決まり……。<br />悩めるアラサー女性を主人公に、時代と共に変化する結婚観を冴えた筆致で描いた傑作長編。<br />