十六年ぶりに偶然再会した、元恋人同士の男女。<br />ふたりはかつてのように物語を創作して披露し合う。<br />作家のクサヴァーは、自らの祖父をモデルにした一代記を語った。<br />国語教師のマティルダは、若い男を軟禁する女の話を語った。<br />しかしこの戯れこそが、あの暗い過去の事件へふたりを誘ってゆく…。<br />物語に魅了された彼らの人生を問う、ドイツ推理作家協会賞受賞作。<br />