新聞社の永岡は、妻の櫛がヒマラヤの国パスキムの破壊された仏像の一部と気づく。<br />5年前入国した首都カターで見た美麗な仏像彫刻だった。<br />美術品持ち出し禁止の国で政変のため寺院が崩壊したと聞いて、密入国を試みる。<br />僧侶達は虐殺され都市は壊滅していた。<br />彼も革命軍に捕らえられ…。<br />旧習を打破し、完全平等の理想郷を求める人間達のもたらす惨劇。<br />恐怖と戦慄の世界を臨場感豊かに描く畢生の大作。<br />