平安朝、大江家の娘式部は、宮中で太后に仕え、美貌と歌の才を高く評価される。<br />和泉守と結ばれ幸せな日々に、太后危篤の報が届く。<br />急ぎ京へ戻った式部を親王が待っていた。<br />高貴な腕に抱きすくめられ、運命は式部を翻弄していく。<br />愛する人たちを失いながらも、歌に想いを綴っていくが…。<br />浮かれ女と噂を立てられながらも、生涯の愛を探し続けた式部。<br />冥き道をゆく謎多き女性を大胆に描く親鸞賞受賞作。<br />