原稿用紙十四枚の短篇「関誠」しか書いたことがないのに作家志望をきどっていた、わたし。<br />二〇〇七年春、そんなわたしは大学院にあがった ―― 榊高ノブという一人の文学フリークとの出会いを機に、故・中上健次氏が創設した熊野大学にも参加し、短篇への講評も初めて受ける……文学とはいったい何なのか? 文学に憧れ、文学にたじろぎ、文学に嗤い、文学に振り回され続ける‘二人’のドタバタ珍道中。<br />