比叡山を出て諸国を放浪する行脚僧カイは、童顔が悩みの二十二歳。<br />安房国の海辺で不思議な少女テンと出会った。<br />追われているというテンは、初対面のカイから昼御飯を強奪したあげくに「助けてくれなければ、祟ってやる」と脅迫する。<br />追っ手の侍たちを振り切った二人は、テンが世話になっているという稲村城に向かった。<br />そこでは、若き城主・里見義豊をめぐってお家騒動が起きていたが…!?