大正末期の函館。<br />旅館の娘コウは客のレイモンと知り合う。<br />ソーセージ職人で缶詰の指導に来たドイツ人だ。<br />恋した二人は天津まで駆け落ちし結婚。<br />チェコで開いた店は繁盛するが、コウの望郷の念を察したレイモンは函館での開店を決意。<br />だが、肉食習慣のない日本人に受け入れられず、戦争が外国人に過酷な仕打ちを……。<br />健康で平和な暮らしを実現しようとソーセージ作りに奮闘する夫婦の愛と信念の物語。<br />書き下ろし歴史小説。<br />