二十九歳の高校教師・兼祐は仕事がうまくいかず、七歳年下の妻・陽子との喧嘩も増えるばかり。<br />結婚一年目の記念日に、二人は自殺寸前の生徒を助けようとして、電車に轢かれそうになり――気がつけば、大人の記憶を持ったまま、十年前の世界に戻っていた。<br />兼祐は大学一年生、陽子は小学六年生。<br />悩みながらも‘二度目の過去’をやり直す二人が最後に選びとった‘未来’とは。<br />明日への道標となる物語。<br />