「おれの子じゃない。<br />知らない」ハルエの妊娠報告に夫のタケシは言い放った――。<br />優しい両親、きょうだいに囲まれて、楽しい幼少期を過ごしたハルエだったが、金にうるさく自分勝手、超細かい性格の夫との結婚生活は、びっくりすることだらけだった。<br />子供たちが成長し、念願の離婚をしたところでハルエの中で何かがはじけた。<br />娘、妻、母、そして老人となっていく女の一生をおおらかに描く。<br />