遠田湊には「秘密」がある――。<br />美しい海月の姿をした海神信仰の根付く穏やかな港町で、湊は司書として働いている。<br />と同時に、幼なじみの凪と暮らす海月館で、家業を手伝ってもいる。<br />死者たちの後悔を紐解き、海に還すのだ。<br />今宵もまた、さまよえる魂がひとり――。<br />それはやがて、静かな町で起きた凄惨な通り魔事件の暗部に繋がり!? 哀しくも優しい葬送のミステリー!