花を運ぶ妹
東南アジア放浪の果てにヘロインの罠にはまり、インドネシア・バリ島で投獄された画家・哲郎。
兄の逮捕を知ったカヲルは単身バリ島へ飛ぶ。
現地領事館も麻薬犯罪には及び腰で助けにはならない。
裁判は混迷を極め、官憲によるフレームアップで哲郎は極刑を言い渡されるかもしれない。
不慣れなアジア的な混沌の中で、果たして妹は兄を救うことができるのか……。
交錯する生と死、西欧とアジア、絶望と救済。
バリ島の濃密な空気の中で繰り広げられる舞踏劇、魔女ランダと怪獣バロンの戦いは永遠に続く。
真の救いとは何かを問いかける長編小説。
毎日出版文化賞受賞の傑作。
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