幕末の沖縄を生きた空手家・松茂良興作。<br />一度見た「手」をほぼ記憶するという特異な才能を備えた彼は、刀を振るう薩摩藩士に手ぬぐいで立ち向かうなど、数々の武勇伝を持ち泊手の達人へと成長する。<br />やがて明治維新の荒波が沖縄を襲い、琉球王国がヤマトに消滅させられると、興作は反ヤマト派の活動を始めるが――。<br />空手の真髄と沖縄のあるべき姿を追い求めた男の、波瀾の一代記!