戦国末期、三木城当主の別所長治は、信長に反旗を翻す。<br />織田勢を率いる秀吉の猛攻に耐え、籠城戦が続くなか、飢えに苦しむ領民は、究極の選択へと追い込まれ……。<br />米十俵のために握った薙刀で、家族を守るため、戦う覚悟を決める娘。<br />「死に損ない」と罵られ、次こそ死のうと、敵軍を斬りつづける武士。<br />「女らしさ」の呪縛に悩みながら、女武者組の指揮を執る別所家の妻。<br />華々しい合戦絵巻の裏側に存在した、ひたむきな生の物語。<br />