モンゴル族を統一し、さらにケレイト王国を滅ぼしたテムジンは、弟のカサル、テムゲ、長男ジョチらに出動を命じ、タヤン・カンが統べるナイマン王国との戦いを進める。<br />そのナイマン王国の大軍の中に、ジャムカの千五百騎が、ホーロイ、サーラルとともに潜んでいた。<br />崩れたナイマン軍を見届けて馬首を回したテムジンは、眼前にあるはずのない旗を見る。<br />ジャムカ――。<br />とっさに吹毛剣を抜いたテムジンだが、すさまじい斬撃を受けて落馬する。<br />