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浮雲心霊奇譚シリーズ

霊を見ることができる赤眼を持つ「憑きもの落とし」の浮雲は、旅の途上の川崎で奇妙な噂を耳にする。
罪人の亡骸を奪い去る妖怪・火車が、多摩川で次々と人を殺しているという。
殺された者は水死体にもかかわらず、なぜか黒焦げになっていた。
一方、宿では亭主の息子が何者かに取り憑かれ、刃物を持って夜な夜な歩き回っていた。
ふたつの事件に繋がりがあると睨んだ浮雲は、連れの土方歳三と才谷梅太郎とともに調べを進める。
やがて点と点が繋がったとき、衝撃の真相が明らかになる。
そして惨劇の裏に秘められた切ない想いとは――。
先の読めない展開と、その果てにある慟哭。
『心霊探偵八雲』の著者が贈る、文学史上最も切ない幕末ホラーミステリ。




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