水の剣と砂漠の海 アルテニア戦記
遙か遠く……。
未曾有の戦争により、世界は壊滅的な打撃を受けた。
国家は分断され、文明は滅び去り、軍事用の使役動物として生み出した異形の生物たちが野生化し、地に満ちた。
衰退した人類は、残された大地の片隅に追いやられ、砂漠化と目から感染する病(虹染病)のはびこる環境に暮らすことを余儀なくされていた。
しかし、数百年の時を経て、失われた文明の力を借りた北方の小国が「ゲルミリア帝国」を名乗り、世界の覇権を狙い始めていた。
ゲルミリア帝国の辺境都市で神殿の下働きをしている少女シリンは、かつて滅ぼされたジャンスー族の生き残り。
特異な見た目のジャンスー族であるがゆえに虐げられながら暮らしている。
そんなある日、神殿に奉納されている「水の剣」に触れられることに気づく。
「水の剣」は、あらゆる生命を凍らせるという呪いの剣。
それなのに、なぜ触れることが出来るのか……。
また、時を同じくして、異国の青年エニシテと出会う。
魔獣師で機械化された義手を持つエニシテは、ある野望を胸に抱いていた。
「水の剣」を扱うことのできるシリンに、「帝国」を脱出しようと誘うのだが……。
剣と魔獣と砂の世界で、少女の戦いと冒険が始まる…!
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