見合いに失敗し落ち込む幼馴染の完太のため、信吾と波乃が一肌脱ぐことに(「恋患い」)。<br />四年に一度の参府で江戸に滞在している阿蘭陀人が連れてきたという珍しい鳥を何とか波乃に見せてやりたいと考えた信吾は……(「梟の来る庭」)。<br />これまで仄めかされてきた、波乃の世話係モトの意外な素性も明らかに。<br />軽妙洒脱な会話を楽しみながら、登場人物たちと喜怒哀楽を共有できる。<br />痛快・爽快な青春時代小説。<br />