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黄金の刻 小説 服部金太郎

明治七年。
十五歳の服部金太郎は、成長著しい東京の洋品問屋「辻屋」の丁稚として働いていた。
主人の粂吉は、金太郎の商人としての資質を高く評価し、ゆくゆくは妹の浪子と結婚させ、金太郎を辻屋の一員として迎え入れようとする。
だがそんな思いとは裏腹に、金太郎は、高価ゆえに持つ人の限られていた「時計」に目をつける。
鉄道網の発達により、今後「正確な時間」を知ることの重要性が高まると見抜いていたのだ。
いずれは時計商になりたいという熱い想いを粂吉に伝えるが――。
洋品問屋の丁稚は、いかにして「東洋の時計王」になったのか。
経済小説の名手が贈る、世界的時計メーカー「セイコー」創業者・服部金太郎の一代記。




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