それは春に散りゆく恋だった
幼馴染の悠(はるか)の葬式に参列したのは十三回目、その死に顔を見るのは今日が初めてではなかった。
デジタル時計が、三月三十一日を指し示す。
本来であれば、明日からは四月となり、待ち望んだ春が来る。
けれども、深月(みずき)は知っている。
自分は春を迎えることができない、と。
『約束。
ずっと、俺のこと見ていて』――。
三月の終わりになると、必ずこの男は死んでしまうのだ。
そうして、時間は一か月ほど巻き戻り、あなたを喪う三月がまたやってくる……。
たったひとつの、恋の奇跡に涙! 儚く切ないラブストリー。
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