塩と運命の皇后
50年ぶりに湖の封印が解かれるとき、追放された悲劇の皇后の伝説が幕を開ける――。
歴史収集の旅をする聖職者チーは、ある時立ち寄った湖のほとりで、ひとりの老女に出会う。
亡き皇后の侍女だという彼女に導かれ、チーは皇后が幽閉されていた屋敷を訪れる。
そこで老女は思い出の品々を手に語り始める。
美しく残酷な真実と運命の物語を……。
「あの方には異国風の美しさがあり、それはあたかも私たちには読めない言語のようだった。
肩まで垂れた長い二本の三つ編みは墨汁のように黒く、顔は皿のように平らで、完璧に近い円形だった」――著者デビュー作にして2021年ヒューゴー賞受賞作。
全2篇。
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