岸辺の四季
およそ学問的とは言い難い、井戸端会議のおしゃべりレベルの講義が人気の王子先生の愛弟子、青年清君と、古希を迎えた老人「私」のコンビが、二人でゼミのテーマをまとめようとします。
先生の話題は漱石や荷風の小説談義から、邪馬台国の謎解きまで、とりとめの無い知識のごった煮で、特に小説の話は、中高生が作家を好きだ嫌いだのと騒ぐレベルと大差ない。
ただし、「私」が興味を持っている古代史に関してだけは、玉石混交だが、時に深く考えさせられることもあります。
「私」は、半ば暇つぶしにゼミに出席しているだけで、最近は授業をサボり気味だが、清君から内容をあらかた教えてもらっている。
そんな「私」が、道案内の清君に引きずられて知らず知らず先生に染まっていき、いつの間か魑魅魍魎やら魔物やらが好みそうな、迷宮世界へはまり込んで行ってしまうのであった。
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