火の鳥と幾千の夜を
殺人罪で祖国ロシアを追われ、ロンドンへと亡命したニコラス公爵。
7年の歳月が流れ、彼は生まれもっての美貌と桁外れの財力でロンドン社交界の女性を虜にしていた。
しかしニコラスの心は誰にも揺らぐことはなかった。
ただ一人、エマをのぞいては。
ロシアの伝説の火の鳥のごとく真赤な髪をなびかせる彼女は、ストークハースト家の令嬢。
出会った頃はまだおてんばだった少女も、いまや美しい大人の女性へと成長していた。
彼女と結ばれることこそ運命―。
エマと出逢った瞬間からそう信じ、ようやくその想いは実を結んだ。
しかし、氷の心を持つことで過酷な人生を生き抜き、手段を選ばず欲しいものを手に入れてきた彼には、本当に手に入れたいエマの心も、愛し方さえもわからず…。
暗い一族の歴史を背負う、冷酷なロシア貴公子が最後にたどりついた愛とは!?―。
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