太物問屋の倅・春太郎は、上田秋成に憧れ、一人前の戯作者になりたい一心で家を出た。<br />しかし思うようには行かず、間借りしている辰巳芸者・月奴の家でくすぶる毎日。<br />そんなある日、額に角の生えた奇妙な子どもが原稿を持っていってしまう夢を見た。<br />不審がる春太郎の元へ、それから次々と物の怪たちから原稿依頼が殺到するようになり…。<br />流行作家を目指す春太郎の運命やいかに…?