齢六十を超えて『百鬼夜行図』を描いた伝説の絵師・鳥山石燕には秘密があった。<br />満月の夜、屋敷を訪れる客は人ではなく妖怪。<br />彼らと酒を酌み交わしながら数十年の昔に思いをはせる。<br />それは若かりし日に鳥山の家に転がり込んだ小さな妖怪――白稚児とのはちゃめちゃでも笑顔の絶えない懐かしき日々。<br />描いたものが実態となる能力を持った絵師の、妖怪交遊録!