「兄さん、あの署名、――あれはどう云う意味。<br />自分の名前を記せばいゝのに」。<br />緑に深く埋もれた祖父の家で、ひとり療養する兄の夏織。<br />気怠い夏の空気の中、弟の柊一は兄の隠れ処を探して川を遡っていく。<br />。<br />※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。<br />文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。<br />