いつか、ギラギラする日々
闇の中に鋭い裂け目があり、その向こうにギラギラする何かが輝いていた 小森の笑いは凍った。
じりっと後退した。
吾郎がつめ寄った。
いきなり、小森は吾郎に背を向け、レール跡の草むらへ向って走りはじめた。
しばらくもつれ合ったあげく、道端にあったこわれた三輪車を吾郎が振りあげ、小森の頭をめった打ちにした……。
(「いつか、ギラギラする日々」より) ペット吹きの少年の閃光にも似た殺意を描いた表題作ほか、叩きつけるジャズの興奮とやさしさをこめて、傷ついた若者達を見事に浮き彫りにした著者会心のジャズ小説集。
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