スリープ・ウォーカー
記憶を失った私立探偵は病院を抜け出し、自らの足取りを追って調査を開始した 元興信所の冴えない調査員だった相葉潔は女とカネでしくじり、ささやかな探偵事務所を開き細々と生計を立てていた。
タフでなければ、残金六百八十円で生きていけない、優しくなければ誰も金を貸してくれない…。
しかし、彼はある夜、何者かの襲撃をうけて一時的な記憶喪失(逆行性健忘)に陥る。
「おれが請けた依頼は何だったんだ? 誰と会っていたんだ?」 相葉は彼の担当医となった型破りな美人女医・木村瑤子の協力を得ながら、欲にまみれた‘怪事件’の核心へ一歩一歩近づいて行く…。
●杉元伶一(すぎもと・れいいち)1963年、埼玉県生まれ。
早稲田大学社会科学部中退。
大学在学中に『東京不動産キッズ』で小説現代新人賞を受賞。
現代を鋭く切りとる才筆で文壇の注目を浴びる。
著書に、映画化された『就職戦線異状なし』『スリープ・ウォーカー』(講談社)などの他、漫画原作として『国民クイズ』(太田出版)がある。
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