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真・大東亜戦争

World War II 1944 ワレ戦争終結ノ決断ヲスル 昭和一九年(一九四四年)七月二〇日、柱島泊地に連合艦隊が凱旋してきた。
今次の大戦の帰趨を決した海戦は、一昼夜にわたって繰り広げられたが、終わってみれば、日本側の圧勝であった。
米太平洋艦隊は消滅した。
(戦争を終わらせる数少ないチャンスだ。
この機を逃してはならない) 夏のまぶしい日差しが入ってくる大東亜大臣室の窓を、西条英俊は全開にした。
その四日後。
西条は一人、首相官邸を訪れていた。
首相の東条英機は、机の上に差し出された白い封筒をじっと見つめている。
「総理、心残りもありますが、お国のために最善の道を選びたいと存じます」「やはり、辞めるというのか…」 どこか寂しげな表情を浮かべた東条に向かって、西条は一礼すると微笑んだ。
連合国との和平は成るか? ノンフィクション作家・林信吾と軍事ジャーナリスト・清谷信一が共同執筆した、大長編・架空戦記、堂々の完結編!●林 信吾(はやし・しんご)1958年、東京生まれ。
神奈川大学中退。
1983年より10年間、英国に滞在。
この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。
帰国後はフリーで執筆活動に専念している。
『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)など、著書多数。
『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)などは電子版も配信されている。
●清谷信一(きよたに・しんいち)1962年生まれ、東海大学工学部卒。
軍事ジャーナリスト、作家。
2003?08年まで英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』日本特派員を務める。
香港を拠点とするカナダの民間軍事研究機関KanwaInformation Center上級アドバイザー、日本ペンクラブ会員。
欧州、中東、南アフリカなど豊富な海外取材とネットワークをベースにした防衛産業の分析には定評がある。
著書に、『防衛破綻』(中公新書ラクレ)、『専守防衛』(祥伝社新書)『自衛隊、そして日本の非常識』(河出書房新社)、『弱者のための喧嘩術』(幻冬舎アウトロー文庫)、『こんな自衛隊に誰がした!』(廣済堂)、『不思議の国の自衛隊』(KKベストセラーズ)、『ル・オタク―フランスおたく物語』(講談社文庫)、『軍事を知らずして平和を語るな』(石破 茂氏との共著 KKベストセラーズ)、『アメリカの落日』(日下公人氏との共著 廣済堂)など多数。




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