星の綿毛
砂漠を耕し、種子を播きながら移動する巨大装置「ハハ」はなぜ生まれたのか どことも知らぬ砂漠の惑星。
そこでは「ハハ」と呼ばれる銀色の巨大な装置が、荒れた大地を耕し、さまざまな種子を播きながら移動を続けていた。
「ハハ」に寄生する人々のムラで、少年ニジダマは暮らしていた。
どこかに存在するというトシに憧れる彼は、ある日、トシからの交易人を名乗る男ツキカゲを迎える。
それは、世界に隠された大いなる秘密と、ささやかな約束へとみちびく出会いであった…。
植物育種家にして叙情SFの名手が描く、とある世界の発芽と収穫の物語。
●藤田雅矢(ふじた・まさや)1961年、京都市生まれ。
農学博士。
1995年、第7回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。
同年、「月当番」で第26回JOMO童話賞佳作。
2007年、「ダーフの島」でSFマガジン読者賞受賞。
著書に『星の綿毛』など小説のほか、『捨てるな、うまいタネNEO』などの園芸書もある。
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