長崎で消えた女
二つの失踪事件が複雑にからみあい、依頼人と探偵との虚々実々の駆け引きが始まった! 私立探偵・二本松秋彦は、会社役員・新開に依頼され、二億円を持ち逃げした社員を見つけ出すため、潜伏先と思われる長崎へ飛んだ。
二本松は現地で、人妻の行方を追っている女探偵・藍川真奈と知り合い、親密な関係になる。
ところが、二本松は奇怪な殺人事件に巻き込まれてしまい、否応なく真犯人追及に走り回る。
長編トラベルミステリーの傑作。
●多岐川恭(たきがわ・きょう)1920年福岡県生まれ。
東大経済学部卒。
戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。
1953年『みかん山』で作家デビュー。
『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。
以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
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