漂流家族
乱交・クスリ漬けの男の妄想は拡がり、女への想像を絶する虐待が展開する 麻薬不法所持で全国に指名手配され、逃亡生活を続ける黒田健と三人の女たち。
健のヤク中に特有な被害妄想が昂ぶるにつれ、女たちへの執拗な性的虐待はエスカレートするばかり。
京都、名古屋そして東京へと逃げる間、暴力による責めはもとより、吐瀉物や排泄物まで登場して状況は混沌の一途をたどるのだった。
かつてSM雑誌上において別名義で連載していた幻のバイオレンス小説を発掘! グロテスクかつ猟奇的な作風はそのままに、不気味な世界観が構築されている。
「電子版あとがき」を収録。
●友成純一(ともなり・じゅんいち)1954年福岡生まれ。
1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。
映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。
官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。
以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。
またロンドン関連の著書も多い。
現在はバリ島在住。
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